日本史ラジオ

「質素倹約の時代下で、なぜ蔦屋重三郎は浮世絵に活路を見出せたのか?」

【DJ日本史・べらぼう人物伝シリーズ】
このシリーズでは、ラジオ『DJ日本史』で紹介された“型破りな歴史人物”やエピソードを、自分の視点でまとめています。
教科書では語られない日本史の裏側や、人物の意外な一面を知ることで、「歴史ってこんなに面白いんだ」と感じた気づきを残していく記録です。

今回取り上げるのは、蔦屋重三郎。
何人もの浮世絵師を世に輩出した卓越した手腕と先見の明に注目しました。

■ 本屋さんから始まった、蔦屋重三郎の商売

蔦屋重三郎という人は、江戸で本屋さんをやりながら、
今でいう出版社みたいなことをしていた人です。
黄表紙とか洒落本みたいな、当時の“ちょっと派手で面白い本”をどんどん出していました。


■ 松平定信の「質素倹約」で、一気にピンチに

でも、ちょうどその頃に松平定信の「寛政の改革」が始まってしまいます。
”質素に暮らせ!”という流れで、贅沢品や派手な本はすぐに取り締まりの対象に。
おかげで重三郎の商売は一気に厳しくなってしまいます。


■ そこで目をつけたのが“浮世絵”

そんな中で重三郎が目をつけたのが“浮世絵”でした。
文章が多い本より、一枚絵なので“政治批判や過激な内容”になりにくく、取り締まりが緩かったのです。
浮世絵は、庶民に楽しみを届けられる数少ないエンタメ要素を含んだ表現手段でした。


■ 若手絵師・喜多川歌麿との出会い

ここで重三郎の目利きが光ります。

最初は、虫や鳥、植物の絵を細かく描くのが得意だった若手絵師・喜多川歌麿に目をつけて、
「その細かさ、美人画に使ったら絶対いいものになるよ!」
と声をかけました。

実は歌麿って、最初から美人画で有名だったわけじゃないんですね。
どちらかというと“自然の細密画”が中心の絵師でした。


■ 重三郎の徹底したプロデュース力

そこで重三郎があれこれ仕掛けていきます。

  • どんなテーマで描くか
  • どんなモデルを使うか
  • どのサイズや構図が売れるか
  • 今までにない見せ方をどう作るか

こういうのを全部プロデュースして、
歌麿を一気に「美人大首絵」(上半身にフォーカスした技法)を始めとする、
”美人画のスター”に押し上げてしまうんです。


■ 「歌麿 × 蔦重」という奇跡の組み合わせ

つまり、歌麿が大ブレイクしたのは、
歌麿自身の繊細な才能 × 重三郎のプロデュース力 がうまく合わさった結果でした。

重三郎にとっては、
“追い込まれた中で見つけた逆転の一手”でもあったわけです。

参考

NHKラジオ『DJ日本史』
「べらぼう人物伝(2) 蔦重が世に送り出した浮世絵の革命児たち」9月7日放送回
※放送内容をもとに、自分の理解でまとめています。

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